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探偵事件簿:
浮気調査相談事例02

「手帳に記された暗号」28歳女性

結婚一年目、旦那さんはIT企業を経営する社長、普通のOLだった私からは想像出来ない世界。そんな人と結婚した私に、友人達は羨望の眼差しでした。
仕事が忙しいのは付き合ってる頃から分かっていたこと、彼の会社が大きくなっていくことは私の夢でもあるように思えていました。

ある日、彼がひどく酔っ払って帰宅しました。何があったかは話してくれませんでしたが、今まで見たことがないような荒れ様でした。
「仕事で問題があったのかしら・・・」毎日深夜まで仕事に追われる彼、家にいるときくらいは寛がせてあげようと色々努力しました。毎日帰宅後に食べる夜食 も健康に気を使ったものに替え、ちょっとしたことにも彼にストレスを与えないようにするようにしました。

翌週、帰宅した彼はすぐに寝室へ入り、何か考え事をしているようでした。しばらくしてそっと覗いてみると、疲れきって寝てしまったようでした。デスクには去年の彼の誕生日に贈ったブランド物の手帳。当時、OLだった私には大きな買物でした。

手帳を覗いてみると、赤字で不思議な数列が。
「350」「15×12×20」 書き込まれた日は先週荒れて帰宅した日。何か仕事に関連したものなのだろう、全く気にしていませんでした。

夫婦の生活費は基本的に彼が握っていました。買物などで必要なときだけ彼にもらうようになっていました。彼の給料がいくらで、どういうことに使っているのかは全く把握していませんでした。
ある夜、寝ていた彼の寝言でハッとしました。寝言で女の名前を呼ぶのです。「リサ」と連呼。ただ、それは愛情という感じではなく、憎しみがこもった言い方でした。
一体誰なんだろう・・・「リサ」聞いたこともない名前でした。もしその女が彼を苦しめているのであれば、彼を助けなければならない。OL時代に貯めた貯金で探偵事務所に依頼しました。彼との接点がある「リサ」を探すことは難しかったと思います。名前しかヒントがないわけですから。

探偵事務所からの調査報告はショックの一言でした。「リサ」とは彼が通うキャバクラの女の子。しかも彼と「リサ」は客とお店の子という壁を越えて男女の関係があったようです。しかも私と付き合っていた頃も、結婚してからも続いていたそうです。
同時に不思議な数列も解読してくれました。彼は「リサ」を妊娠させてしまっていたのです。彼の口座から毎月15万円ずつ「リサ」名義の口座に送金されていました。
毎月15万円、一年が12ヶ月、身篭った子供が成人するまで20年。「リサ」は身篭った子を産むとして彼に生活費の請求をしていたのです。全て彼の口からも聞きました。
ひとつ判明しなかった数字「350」は最初に彼が「リサ」に慰謝料として支払っていたものでした。彼は全て白状しました。合計金額3950万円・・・

別れることも考えました。
ただ、彼の心からの謝罪と今後は二度としないという誓約をとって、今回は許すことにしました。彼には大きな勉強代となってしまいました。今は彼が必死に事業を成長させることに集中していること、彼の給料から預貯金全てを私が管理していることで、同じことを繰り返す可能性は少なくなったのでは?と思ってます。

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