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探偵事件簿:
個人信用調査相談例02

「共同経営のリスク」36歳男性

勉強と言うにはあまりにも高い代償でした。

私は北陸の某都市で家電メーカーの社員として働いております。今から3年ほど前の話に遡りますが、当時配置換えでなかなか馴染めなかった私に何かと世話をしてくれたのが同期のM川でした。
今まではさほど接点も無かったのですが、仕事帰りなどは行動を共にする事が多く、休みの日なども一緒に行動をするようになりました。
そんなある日、仕事帰りに寄った居酒屋でM川が将来について熱く語り始めたのです。
お互い高卒で、それほどの出世も難しいという話で盛り上がり、酔ったいきおいもあったのでしょう。2人で事業を立ち上げようという話になったのです。

翌日から私とM川の会社設立計画が始まりました。
初期投資は200万づつ。事業内容は浄水器の販売。お互い仕事を辞めずにM川の奥さんに代表になってもらい、平日の夜と休日に活動。
売り上げは折半。と次々に話は進み3ヵ月後、ついに浄水器の販売代理店として事業が始まったのです。
いざ始まってみると、私のほうは芳しくなかったのですが、M川の奥さんが頑張ってくれたおかげで、最初の月から思った以上に収入があったのです。

そして売り上げの少ない私にM川は気持ちよく半分の売り上げを渡してくれました。
しばらくするとM川が、この事業は儲かるし、もっと人数を増やせばもっと儲かるのは間違いない。銀行から二人でお金を借りて、店舗をもっと増やして事業を拡大したいと言うのです。
現在も順調だし、満足していましたが、欲には勝てないものですね。
私は二つ返事でM川の意見に賛同しました。
銀行から融資を受け、M川は事業に専念したいと言う理由で仕事を辞め、人材募集や店舗との契約に奔走しました。

私は彼の仕事を引き継ぎ忙しい事もあり、なかなか手伝う事もできなかったのですが、それでも暇を見つけてはお店に行き状況などを聞いていました。
ところが、私たちとの思惑とはうらはらに中々売り上げは伸びてくれません。
もちろん、売り上げが少なく私に収入も入ってきません。
そんな中、M川は公的資金の融資を受け何とか持ち直そうと持ちかけてきたのです。
確かに乗りかかった船ですが、私はこれ以上借金を大きくする事に賛成できず、車などを売却し、保険や定期・財形も解約し500万を投資する事にしたのです。

お金を渡すとM川は目を潤ませながら私に感謝をしていました。
私も仕事そっちのけで親戚や知り合いに浄水器を売り歩く日が続きました。
会社内でも私が副業に精を出していることは評判になっていたと思います。
そんな折信じられない様な噂が耳に入ってきたのです。
なんと、M川が競馬場に入り浸っているという話だったのです。
しかし、ここまで一緒にやってきた彼を疑う事もできず、せめて経営状況を把握しようと思い、帳簿を見せてもらう事にしたのです。

M川が出した帳簿は散々なものでした。素人でもわかる使途不明金だらけなのです。
説明を求めましたが、何かと言い訳をし、結局真相がわかることはありませんでした。
翌日、半信半疑で地元の競馬場に行くと噂どおりM川の姿を見つけました。

私はM川を引きずるように連れて帰り、話をききました。
実は銀行からお金を借り、持ちなれない大金を持つようになり銀行から借りたお金はおろか、私が最後に渡したお金も殆ど使い切っていたのです。
私は今残っているものを全て処分し、私に返済するように約束をしました。
翌日彼の家に行くと既に夜逃げをした状態で、何も残っていませんでした。
副業に精を出しすぎ、会社からは信用も失い、既に生きる気力すら湧きません。

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