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探偵事件簿:
企業信用調査相談例03

「担当者の不思議」47歳女性

我が社は、関東の一部地方のコンビニエンスストア等の加工食品(主に弁当など)を取り扱っております。
コンビニエンスストアの弁当といえども、食材の鮮度などは管理も厳しく、指定された条件をクリアしつつも利益を追求していくのは容易な事ではありません。
それでも、我が社の商品の評判を聞いたりすれば一喜一憂し、常に向上心を持ち仕事に取り組んでいました。

昨年の春、某チェーン店の担当者が移動となり、新しいM村という担当者が引き継ぎにきました。若い割には身なりもよくとてもしっかりしたイメージでした。
実際、仕事自体も的確な指示を出し、当社の社員との関係も良く、半年もする頃には新商品の開発や仕入先の相談にのってもらったりと、M村に絶大な信頼を寄せるようになっていったのです。
私自身もプライベートの付き合いもするようになり、仕事が終わった後などよく飲みに出かけたりしていました。

そんな中ひとつ気がかりな事がありました。それはM村の金銭感覚です。
例えば身に着けているものは全て一流品のブランド、社員などとのみに行くときは殆どM村の奢り、私ですら躊躇するような高級クラブに頻繁に出入りしています。
いくら、大手の企業とはいえ一介のサラリーマンでこんなに稼げるものなのか?それとも大金持ちの御曹司なのか?と疑問に思うことが多々ありました。
しかし、当社にとってはよく尽くしている彼をあれこれ詮索する必要も無いと思いそれ以上は考えないようにしていました。

ところが、M村が担当者として一年を迎える頃でしょうか、会社に怪文書が届くようになりました。内容はM村が食材の卸業者と不正取引をしているというものでした。
確かに取引業者はM村になってから何件かは変わりましたが、殆どは長い付き合いの業者です。私は疑いつつも、核心に迫る証拠も無く、何かの間違いであって欲しいと思い様子を伺う事にしました。
結局怪文書は1週間程度で終ったのですが、終わったと同時に以前取引をしていた食肉業者の社長の訃報を聞くこととなりました。自殺だったそうです。

葬儀に出向くと奥さんが涙ながらに話してくれました。一年前M村が尋ねてきて、我が社との取引を続けたければ、協賛金と称したリベートを払うように言われ、断ると取引中止にされ、経営が苦しくなったとの事でした。
寝耳に水です。もちろん奥さんには言いませんでしたが、怪文書を送ったのはこの社長だと確信しました。私はことの真意を確かめるため、昔からの取引先の社長に何があっても契約は続ける事を条件に話を聞きました。
すると出るわ出るわ、中には「ギリギリでやっているので無理」と断ると多少の偽証は目をつぶるからと言われた業者もありました。
このご時世にそんな事が表沙汰になれば、死活問題です。私は心を鬼にし、チェーン店本部にかけあいに行きました。
翌日より、元の担当者が戻りその後のM村の事はしりません。もう少し遅かったら、我が社も某社のようにテレビに出るようなことになっていたかもしれません。

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