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探偵事件簿:
鑑定調査相談例04

「警察には言えない盗難」58歳女性

我が家は夫と二人の息子の4人暮らし。
問題を起こすのはいつも次男。中学生の頃から暴走族に入り、高校も通わず18になった今でも毎日遊びまわる毎日。
職に就くこともせず、毎日のように親に小遣いを強請る次男。機嫌が悪いと親に対しても手をあげるような子でした。夫も私も正直お手上げでした。

ある日、次男が「バイクが買いたいから金をよこせ」と言い出しました。今までも毎日のように数万円を持っていかれていましたが、今回は50万円を出せというのです。
当然断りました。次男は荒れました。足を蹴られました。でも、そこまでのお金を渡せる状態ではなかったのです。
週末に、夫の父が介護ホームに入居するため、まとまった費用を支払わなければならないため、バイクの購入費を出してあげられる金銭的な余裕は全くありませんでした。
荒れた次男は玄関ドアを蹴飛ばしながら、家を出て行きました。

私は、日中パートに出ていました。自宅の近くの新聞販売店で経理の仕事をしていました。
仕事中、同僚のパートさんから「H次ちゃん(次男)大きなバイク買ったんだねぇ」と言われ、驚きました。どこからお金工面して買ったんだろう。
ハッと心当たりがありました。夫と私の部屋のタンスの奥に、介護ホームに支払うための150万円を入れたままだったことを。慌てて家に戻りました。
150万円はやはり無くなっていました。すぐに夫に電話しました。

帰宅する次男を捕まえ、夫が詰め寄りました。無くなった150万はおじいちゃんのために使うお金で、バイクを買うお金じゃないと。
次男は夫の発言に「オレは盗ってない。お前らは息子を疑うのか?」そう言って夫と私に対して暴力を振ってきました。大暴れした次男はそのままバイクに乗りどこかへ出掛けてしまったのです。
夫は次男が取ったに決まってると言い切ります。家族でも窃盗は許されない、警察に突き出すと。
私は、躊躇しました。もし、万が一次男ではなかった場合、そんなことをしたら更に彼を追い込んでしまって家族の輪が維持出来ないのではないかと。
150万が入った封筒が入っていたタンスは普段私しか開けることのない場所でした。

意を決し、この引き出しの指紋鑑定をお願いしました。もし、私以外の指紋が出た場合、その指紋の持ち主が犯人だと。
結果はすぐに出ました。私以外の指紋、しかも最近触れられたものであると。
私達夫婦にとっては最もショックな結果でした。なんと長男の指紋が採取されたんです。
長男は、真面目にサラリーマンとして勤めていると思っていましたが、ギャンブルで借金を作ってしまい、その返済に充てたとのことでした。
次男はバイクをどうやって購入したかというと、今まで親から強請っていたお金を少しずつ蓄えていたそうです。決して褒められたことではないですが。

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